「 adminの記事 」 一覧
-
-
米朝の関税合戦開始を経て今週はNATO首脳会談に注意
2018/07/08
米朝の関税合戦開始を経て今週はNATO首脳会談に注意 7月第一週の金融市場はほとんど米中の貿易問題に絡む関税実施を前に神経質な展開となりました。株式市場は先行してこうしたリスクの高い状況を嫌気して売られる展開が先行しましたが、ドルは総じて高く推移することとなり、各資本市場感における相場の相関性がほとんど崩れ始めていることがあらためて顕著になった一週間ともいえます。 USDJPY day as of 707 2018 ドル円日足 ドル円は先週一旦上値を試す動きをみせましたが、111円にあった巨大なオプションにも阻まれる形で5月21日の高値であった111.395円を抜けることなく週末の雇用統計で失速し110.500円台で越週となりました。 ■ドルが総じて高いのは米系ファンドのレパトリが影響か ここのところ国内でも株が売られて価格が大きく下げてもまったくドル円が連動して下げることがなくなるという ...
-
-
7月第一週ドル円は米債金利状況と中国株・人民元動向に注目
2018/07/01
7月第一週ドル円は米債金利状況と中国株・人民元動向に注目 6月最終週、為替相場は米国の対中関税政策の実施を巡って米国側の要人発言の楽観的なニュアンスや強硬なニュアンス次第で上下に振らされる展開となりました。週明け6日にはいよいよ米国の対中関税第一弾が執行されるかどうかが大きな分岐点になりそうですが、株式相場も為替相場もこの米中貿易戦争の状況を十分に織り込んでいるとはいえないものがあり、関税の執行が改めて相場の下落を呼び起こすことも考えられることからかなり注意が必要になりそうな一週間となりそうです。 ■米債7年~10年の逆イールド化は時間の問題 足元では米国7年債と10年債のスプレッドがほとんどなくなりかかっており、ややもすれば逆イールドが示現する寸前のところまで来ています。通常イールドカーブのフラット化は2年債と10年債のスプレッドで判断することが多いわけですが、短期から長期に至るまでの債 ...
-
-
6月最終週の為替相場は米中貿易紛争とドイツの政情不安に注意
2018/06/25
6月最終週の為替相場は米中貿易紛争とドイツの政情不安に注意 6月18日からの一週間は19日の東京タイムがスタートするタイミングにトランプ米大統領の貿易不均衡の関する中国への関税強化策を発現したことから大きく相庭が売り込まれることとなり、一時ドル円は1ドル109.550円まで下押しする場面がありました。ただ、下値はそれなりに堅く、それ以上を割り込まないことから一旦は買戻しも入る動きとなりましたが、明らかに上値方向は相当重く、週後半に向けて上値も切り下げる代わりに下値も切り上げるという動きになりすでに大きく相場が動かない市場を形成しつつあります。金曜日にはNYタイムのスタート時間帯にまたしてもトランプ大統領が欧州からの自動車輸入に20%の関税を考えているといった報道がヘッドラインを走ったことから株も為替もいきなりリスクオフの展開となりましたが、NYダウは8日連続の下げの後だけにさすがに週末とい ...
-
-
FXウィークリーレポート (ドル円)06/15
2018/06/16
ドル円はテーパータントラム再来リスクに備えるべき 米朝首脳会談から先進各国の中央銀行政策決定会合を矢継ぎ早にこなし、ドル円はどうやら次にステージへと向かうことになりそうな18日からの一週間です。特に注意をしたいのは米国の株価動向の変化とともにハイイールドボンドなどのジャンク債が売り込まれるかどうかが大きなポイントになりそうです。今年2月に急騰したVIX指数がどういう動きをするのかにも注目があつまります。米欧の中銀政策決定を受けて足元のゴルディロックス相場が終焉するリスクはかなり高まっていますし、新興国主体で市場が癇癪を起す可能性にも注意が必要となりそうで気の抜けない相場が続きそうです。 ■米朝会談の為替への影響は極めて限定的な結果に 12日にシンガポールで開催された米朝首脳会談は前日から期待見込みのドル円の買いがシンガポール勢などから持ち込まれ一定の上昇を見ることとなりましたが、事前の大方 ...
-
-
破綻懸念再浮上も市場で話題にならないドイツ銀行は本当に大丈夫?
2018/06/13
破綻懸念再浮上も市場で話題にならないドイツ銀行は本当に大丈夫? 5月後半欧州市場ではいきなりイタリアの政情不安が大きくクローズアップされ、その後連立政権の誕生で一旦はリスク回避が解消された形となっていますが、それと並行して5月31日にFRBがドイツ銀行の米国内業務について問題を抱えた状況であると内部査定評価をしていたことをウォールストリートジャーナルが報じたことから株価が大きく下落し1日で7%を超える下落を示現するというきわめて危機的な状況が展開されることとなりました。 このドイツ銀行は2016年にも経営不安説が飛び出す問題銀行でありすでに年初から4割以上株価は下げ近々に7000人規模のリストラも敢行するという話がでており、穏やかならざる状況が継続中です。イタリアの政情不安回避から足元では相場の材料にはなっていないドイツ銀行問題ですが、ドイツにとっての大きな不安要素であることは間違いなく、 ...
-
-
米10年債ショートに賭けたファンド勢の大失敗~余波は延々続く
2018/06/13
為替市場は週明け米朝首脳会談に沸きましたが、シンガポール勢を始めとして一部のイベントドリブン系の投機筋と思われる向きが東京タイムに思い切り買い上げたものの合意内容は事前想定内にとどまったことから110.500円を超えてドル円が上伸することはなく、いよいよFOMC待ちという相場状況になっています。そんな中で5月後半に深い痛手を負ってしまったのが米国の10年債市場で、今もまだ完全に回復できていないことが米国10年債金利の頭を抑える形になっており、ドル円も債券金利との相関で上昇できない現状が継続中です。 ■イタリア国債の瞬間的暴落で痛手を受けた米系ファンド勢 ご存知のように米国10年債は5月中盤に3.1%を上回る利率を記録し、これを見た多くの米系ファンドが米10年債をショートで売り持ちする形となり、そのショートの枚数は過去30年でも最大のボリュームに達することとなりました。6月FOMCではすでに ...
-
-
FRBの政策決定に関する市場の疑心暗鬼が顕在化
2018/06/13
いよいよ今週14日日本時間の午前3時に6月FOMCの政策決定会合が開催されます。 現状では市場は6月の0.25%利上げの確率はCMEが発表している直近のFedWatchでは96.3%とほぼ織り込み済みで6月利上げは確定的な状況ですが、最大の焦点は今年年間ベースで何回の利上げが行われるかという点に絞られ始めている状況です。 Data CME http://www.cmegroup.com/trading/interest-rates/countdown-to-fomc.html 5月FOMC議事録から見えてくる不可解な状況 5月初旬に開催されたFOMC議事録はすでに公表されていますが、非常に興味深いのは前回の会合で短期金利を3%以上に拙速に上げることがないようにすべきといった事柄が話し合われていることで、イエレン議長時代に本来もっと早いペースで利上げしておくべきだったのが大きく後ずれさせてし ...